【最新研究】母親の更年期が、子どものメンタルにも関係する?意外と知られていない家族への影響

「最近、なんだかイライラする」
「子どものちょっとした言葉に、つい強く言い返してしまう」
「以前なら気にならなかったことが、気になって仕方がない」
40代、50代になると、こんな変化を感じることはありませんか?

もしかすると、それは更年期に伴う心と体の変化かもしれません。
更年期というと、ほてりや発汗、疲れやすさ、不眠など、自分自身の体に起きる変化を思い浮かべる方が多いと思います。

でも実は、母親の更年期症状と、子どものメンタルヘルスにも関連がある可能性が、最近の研究で報告されているんです。

私自身、この研究結果を知って、改めて考えさせられました。
更年期のケアは、自分のためだけではないのかもしれない。
今日は、そんな興味深い研究についてお伝えしたいと思います。

目次

母親の更年期症状と、子どものメンタルに関連が?

2026年1月、国立成育医療研究センターから、母親の更年期症状と子どもの健康状態に関する研究が発表されたと報告されています。

その中で注目したいのが、母親の更年期症状が重い場合、子どものメンタルヘルスに関する問題が多く見られたという結果です。

報告されている数値には、次のようなものがあります。
・重度のインターネット依存:約6.46倍
・中等度〜重度の抑うつ:約3.90倍
※これらは研究で報告された関連の強さを示す数値であり、子どもがその倍率で必ず症状を発症するという意味ではありません。

この数字を見て、驚かれた方もいるのではないでしょうか。

ただし、ここで大切なことがあります。

この研究は、母親の更年期症状と子どもの健康状態に「関連がある」ことを示したものであり、母親の更年期が子どもの不調の直接的な原因だと証明したものではありません。
家庭環境や生活習慣など、さまざまな要因が関係している可能性があります。

それでも、これまで自分自身の問題として捉えられがちだった更年期を、家族の健康という視点から考えるきっかけになる研究だと感じています。

特に注目したいのは「心の症状」

更年期には、さまざまな症状があります。
例えば、ホットフラッシュや動悸、肩こり、疲労感など。

でも、今回の研究で特に注目されているのは、心理的な症状との関連です。

・イライラしやすくなる
・不安を感じやすくなる
・眠れない、眠りが浅くなる

こうした変化は、本人にとってもつらいものです。
そして、家族とのコミュニケーションにも影響することがあります。

例えば、子どもが何か話しかけてきたとき。
以前ならゆっくり話を聞けていたのに、疲れやイライラから、つい冷たい返事をしてしまう。
本当は優しくしたいのに、思うように感情をコントロールできない。
そんな経験はありませんか?

もちろん、誰にでもこうしたことはあります。

ただ、更年期には女性ホルモンの変動に加え、睡眠不足やストレスなどが重なることで、心の余裕を保つことが難しくなる場合があります。
更年期の不調は、体だけでなく、心にも現れる。

まずは、そのことを知っておいてほしいと思います。

子どもが大きくなっても、母親との関係は続いている

今回のテーマで、もう一つ興味深いのが、子どもの発達段階による違いです。
思春期は、自分自身の価値観や考え方を形成していく大切な時期です。

一方、大学生になると、親から少しずつ自立し、自分の世界を広げていきます。
でも、年齢が上がったからといって、家族の心理的な影響がなくなるわけではありません。
「もう中学生だから」
「大学生になったんだから」
そう思っていても、子どもにとって家庭が安心できる場所であることは、年齢にかかわらず大切なのかもしれません。

ここでお伝えしたいのは、お母さんがいつも笑顔で、完璧でいなければならないということではありません。
むしろ、その逆です。
お母さん自身が無理をせず、つらいときには周囲に頼れること。

それも、家族の健康を考えるうえで大切なことだと思います。

更年期の不調、我慢していませんか?

更年期の症状があっても、医療機関を受診せずに過ごしている女性は少なくありません。

「この年齢だから仕方がない」
「みんな経験することだから」
「病院に行くほどではないと思う」
そんなふうに、自分の不調を後回しにしていませんか?

実際、更年期は仕事や家事、子育て、親の介護など、さまざまな役割が重なりやすい時期でもあります。
自分のことより、家族のこと。
自分の体調より、目の前のやらなければならないこと。
そうして、知らず知らずのうちに無理を重ねてしまう女性も多いのではないでしょうか。

でも、今回の研究を知ると、少し見方が変わりませんか?
自分の健康を大切にすることは、家族を大切にすることにもつながる。

私は、そう考えています。

今日からできる、更年期のセルフケア

では、更年期の心と体の変化に対して、私たちは何ができるのでしょうか。
難しいことを始める必要はありません。
まずは、毎日の生活の中で、自分の心と体に目を向けることから始めてみましょう。

① 誰かと話す時間をつくる

不安やストレスを一人で抱え込まないこと。
友人や家族など、安心して話せる人とのコミュニケーションは、心の負担を軽くする助けになります。

「最近、ちょっと疲れているんだよね」
そんな何気ない一言からでもいいんです。

② 自分のための時間を持つ

家族のために頑張る時間だけでなく、自分自身が心地よく過ごせる時間も大切です。

好きな音楽を聴く。
ゆっくりお風呂に入る。
一人でお茶を飲む。

ほんの10分でも、自分のための時間を意識してみてください。

③ 呼吸を整える

私が日頃から大切にしていることの一つが、呼吸です。

ストレスや緊張が続くと、呼吸が浅く、速くなりやすくなります。
そんなときは、ゆっくり息を吐くことを意識してみてください。

私は、こうした呼吸を意識するセルフケアを「毒だし呼吸」と呼んでいます。
もちろん、呼吸によって体内の毒素が排出されるという意味ではありません。
ゆっくりと呼吸を整えることは、緊張を和らげ、気持ちを落ち着かせる助けになります。

更年期には、女性ホルモンの変化だけでなく、自律神経やストレスへの反応も関係しています。
だからこそ、毎日の生活の中でリラックスする時間を持つことが大切だと考えています。

食事や運動も、更年期ケアの大切なポイント

更年期の健康を考えるうえでは、食事や運動、睡眠などの生活習慣も欠かせません。

例えば、大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きを持つ成分として知られています。
また、ビタミンやミネラルなど、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することも大切です。
ただし、特定の栄養素をたくさん摂れば、更年期症状が改善するというわけではありません。

そして、ウォーキングなどの適度な運動もおすすめです。
体を動かすことは、ストレスの軽減や睡眠の質の改善にも役立ちます。

大切なのは、特別なことを一度だけ頑張るのではなく、無理なく続けられる習慣をつくることです。
なお、日常生活に支障が出るほど症状がつらい場合は、セルフケアだけで我慢せず、婦人科などの医療機関に相談してくださいね。

更年期は「我慢する時期」ではなく「自分を見直す時期」

私はこれまで、女性ホルモンケアの専門家として、多くの女性の心と体の変化に向き合ってきました。
その中で感じるのは、更年期の不調を「仕方がないもの」として受け入れている方が、本当に多いということです。

でも、更年期は女性ホルモンが大きく変化する時期。
その変化によって、心にも体にも、さまざまな影響が現れることがあります。
だからこそ、正しく知ることが大切です。

自分の体の中で何が起きているのか。
なぜ、以前と同じように頑張れなくなったのか。
どうすれば、少しでも心地よく過ごせるのか。

そうしたことを知るだけでも、自分自身への向き合い方は変わってくると思います。

自分を大切にすることが、家族の未来につながる

今回の研究を知って、私自身、もっと早く知っていればと思うこともありました。

自分がつらいときは、どうしても自分のことで精一杯になってしまいます。
私自身もそうでした。

でも、今からでもできることは、たくさんあります。

そして、今回の研究から考えたいのは、母親だけが家族の健康に責任を持つべきだということではありません。
家族みんなが更年期について理解し、支え合えること。
お母さん自身も、安心して自分のケアができること。
そんな環境が増えていけばいいなと思っています。

更年期のケアは、自分のためだけではなく、大切な家族との毎日をより心地よく過ごすための一歩にもなる。
今回の研究は、そんなことを改めて考えるきっかけになりました。

そして、女性ホルモンについて正しく知ることの大切さを、これからもお伝えしていきたいと思います。

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この記事を書いた人

女性ホルモンケア専門家を養成するスクールとして、医師監修の技術と、女性ホルモン・更年期に特化した知識をお伝えしています。

受講生は50代の方も多く、年齢を重ねる女性の体の変化を基礎からしっかり学びたい方、専門家としてお客様にもっと深く寄り添えるケアを身につけたい方にご受講いただいています。

なんとなくの知識ではなく、女性ホルモンの変化や更年期のしくみを理解し、現場でわかりやすく伝えられる専門家を育成しています。

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